精密ステージは、試料(サンプル)や加工対象物、顕微鏡などを決められた位置まで精細に動かすための位置決めステージです。単独ステージ、2軸ステージ、3軸ステージなど、必要な自由度に応じて選べます。
また、駆動方式によって、手動精密ステージ、電動精密ステージ、サーボ精密ステージに分類することが可能です。本記事では、精密ステージの特徴や活用例を解説します。
精密ステージとは、試料や加工対象物を高精度で位置決めするための装置であり、半導体製造、光学機器、バイオテクノロジーなどの分野で広く使用されています。特に、マイクロメートルやナノメートル単位の移動が求められる用途において、その精度と安定性が重要視されます。
精密ステージは、移動可能な軸(X軸、Y軸、Z軸、回転軸など)を備え、駆動機構(手動または電動)によって微細な動きを実現します。用途に応じて異なる種類の精密ステージが開発されており、精密計測、レーザー加工、顕微鏡観察など、多様な分野で活用されています。
マイクロメーターや微動ねじを使用して手動で位置調整を行うタイプです。他の方式に比べて比較的安価であり、シンプルな用途に使用できるのが特徴です。
テッピングモーターやリニアモーターを使用し、自動制御ができる点が特徴。プログラム制御により精密な位置決めを行えます。
テッピングモーターやリニアモーターを使用し、自動制御ができる点が特徴。プログラム制御により精密な位置決めを行えます。
圧電素子(ピエゾ素子)を利用することで、ナノメートル単位で精密に調整が行えます。主に光学計測やバイオテクノロジーの分野で利用されるステージです。
精密ステージを選ぶ場合、用途に合わせた適切なものを選ぶ必要があります。過剰なスペックは余分なコストや設置スペースの無駄につながるため、作業や用途に合わせて精度や耐荷重などをチェックしておきましょう。
ナノメートル単位の精度が求められるため、高い位置決め精度と再現性があるかがポイント。ナノメートル級の精度が必要な場合はピエゾステージが、より広い範囲での動作が必要な場合はリニアモータステージを選びましょう。
顕微鏡下でのサンプル観察や操作が主な用途となるので、振動の少なさと安定性が選定のポイント。可動軸は3軸ステージが適しています。サンプルの大きさや重量に応じた耐荷重能力も選ぶポイントです。
精密ステージを選ぶ際はトータルのコストなども考慮しましょう。初期費用の安さだけにとらわれず、高額でも故障やダウンタイムの減少によりコスト効率が良い製品を選ぶことで、長期運用における全体的なコストを下げることもできます。部品交換や調整が簡単なメンテナンス性の良いステージも、コスト効率を良くする上でポイントとなります。
精密ステージは、高い直線性、再現性、回転精度などを実現しており、精密加工や精密測定に適しています。頑丈な構造で剛性が高く、振動や外力による変形に強いため、安定した機能が期待できます。
小型で軽量な設計で、場所を取らずに設置できるのがメリットです。さまざまな大きさや仕様のものが用意されており、ニーズに合ったモデルを選ぶことができます。
オプションでスケールやエンコーダなどを追加したり、複数台を連結したりすることが可能です。
位置決めステージは"大は小を兼ねない"機器。ピッタリの精度で動く「ちょうどいいステージ」が必要です。だからこそ、豊富なラインナップを持つメーカーに相談するのが一番の近道。ただ、それでも見つからなかった場合に備えて、カスタム開発に取り組む会社を選んでおくとベターです。
このサイトではその両方を兼ね備えたおすすめのメーカーを、ピエゾステージ・ステッピングモータステージ・リニアモータステージという動作範囲の違う3種類ごとに紹介しています。ぜひ導入の参考にしてみてください。
求める精度を実現できる
位置決めステージメーカー
3選をさっそく見る
半導体製造プロセスでは、リソグラフィや検査のためにナノメートル単位の精度が求められます。ウェーハステージは、半導体ウェーハを正確に配置し、各プロセスで必要な位置に移動させるために使用されます。
生物学や材料科学の研究において、顕微鏡下でのサンプル観察や操作が必要です。精密位置決めステージは、サンプルを微小な範囲で正確に動かすことで、特定の部位を観察したり、細かい操作を行うことを可能にします。
ナノスケールの材料やデバイスを扱う研究開発では、ナノメートル精度の位置決めが不可欠です。原子間力顕微鏡(AFM)や走査トンネル顕微鏡(STM)のような装置において、プローブの位置を非常に精密に制御するために位置決めステージが使用されます。
レーザーを用いた微細加工や刻印では、加工対象を非常に正確に位置決めする必要があります。精密位置決めステージは、レーザービームの照射位置をナノメートル単位で制御し、微細なパターンや構造を加工するために利用されます。
望遠鏡の制御にも精密位置決めステージが使われています。特に宇宙望遠鏡では、観測対象を正確に追尾し、長時間にわたって安定した観測を行うために、精密な位置決めが重要です。
バイオメディカル分野では、細胞操作やDNAシーケンシングのために精密な位置決めが求められます。例えば、自動化された顕微注射システムや細胞ソーターでは、細胞や微小なサンプルの位置を正確に制御するために精密位置決めステージが使用されます。
計測装置の校正や標準の測定にも精密位置決めステージが活用されます。これにより、微小な変位や位置変化を高精度で測定し、データの正確性を確保することが可能です。
微細な部品を扱う組立ロボットや検査ロボットでも、精密位置決めステージが利用されます。これにより、高い精度で部品を配置し、組立や検査を行うことができます。

THKプレシジョンの精密ステージは、100万分の1ミリメートル単位の制御が可能。ナノメートルオーダーの精密な位置決めができる点が特徴です。基本要素を用途に応じて適切に選定・組み合わせ、さまざまな研究・開発のニーズに応えてくれる会社です。
また、日本製・自社開発のステージメーカーとして、顧客ごとの個別要件に対応するカスタマイズ設計・製作を1台から対応できる点も特徴です。

ピーアイ社のピエゾフレクシャステージは、サブナノメートルの分解能と高い精度のガイド性能、クロストークを最小限に抑えた設計が特長です。精密な計測や高解像度顕微鏡、干渉計、さらには半導体チップの生産における検査システムなどに利用ができます。ミリ秒単位の整定時間、数百ヘルツの動的スキャンにも対応しています。

ヒーハイストは、「義の心で真摯に応える」というモットーのもと、常に顧客満足を最優先に考えています。同社が提供する「超精密ステージHWシリーズ」は、ボールネジとクサビ式減速機構、さらにクロスローラガイドを採用することで、高精度な追従性、優れた位置決め精度、そして高い剛性をもたらしています。
位置決めステージを動作範囲の小さい順に並べると、ピエゾステージ・ステッピングモータステージ・リニアモータステージの3種類に大きく分類できます。充実したラインナップから選べて、いざというときはカスタム開発もできるおすすめメーカーをご紹介しているので、依頼先選びの参考にしてみてください。
引用:フィジックス テクノロジー公式サイト
(https://physix-tech.com/index.html)
引用:コムス公式サイト
(https://www.coms-corp.co.jp/)
引用:日本トムソン公式サイト
(https://www.ikont.co.jp/)