こちらの記事では、位置決めステージにおける誤差補正について紹介しています。なぜ誤差が発生するのか、そしてどのような方法で誤差を補正しているのかといった点についてまとめました。
誤差の補正について知る前に、「なぜ誤差が発生するのか?」を知っておくことが大切です。誤差が発生する原因にはさまざまなものがありますが、主に「機械的誤差」「熱的誤差」「制御系誤差」「組立・加工誤差」に分けられます。それぞれの要因としては、下記のようなものがあります。
上記のような原因を完全に無くすことは非常に難しいといえます。そのため、できる限り誤差を小さくするために「検出・補正」を行うことが必要です。
ボールネジやギアを用いた駆動の場合、回転方向を反転した場合にはわずかな遊びが生じることになり、誤差が発生します。制御を行う側で遊びの量を把握し、指令位置に補正値を自動加算して誤差の発生を抑えます。
ねじやリニアスケールにおける送り量には、製造上のばらつきが発生します。そこで、レーザー干渉計などを用いて実際の移動量を計測した上でマップ化を行い制御装置に記録をし、位置指令を行う際に補正をかける方法です。
温度補償は、ステージ本体やその周辺に温度センサを配置し、膨張率を元にして補正を行っていく方法です。金属製の部材は特に温度依存が大きいために、高精度な用途ではこの温度補償が必須であるといえます。また、材料そのものについて低膨張材を用いる、といった工夫も近年行われるようになっています。
実際の位置について光学式センサやリニアエンコーダを用いて常時監視を行い、PID制御やフィードフォワード補正を行う方法をフィードバック制御と呼びます。高速応答と安定性のバランスが課題として挙げられているものの、ナノ精度を実現する上では欠かせない方法であるといえます。
組立精度の限界から、直線運動中に傾きや回転がわずかに発生するケースがあります。このような場合に、レーザー干渉計や三次元測定機を使用して測定を行って誤差分布をデータベース化し、ソフトで補正を行っていく方法を幾何学的補正といいます。この方法は、多自由度ステージにおいては、座標変換と併用されています。
こちらの記事では、誤差が発生する原因に加えて、さまざまな誤差補正の方法を紹介してきました。このような誤差補正の仕組みを理解しておくことによって、装置の設計や導入を行う際に大いに参考になるといえます。ぜひ、どのような誤差補正の方法があるのかを今一度確認してみてください。
位置決めステージを動作範囲の小さい順に並べると、ピエゾステージ・ステッピングモータステージ・リニアモータステージの3種類に大きく分類できます。充実したラインナップから選べて、いざというときはカスタム開発もできるおすすめメーカーをご紹介しているので、依頼先選びの参考にしてみてください。
引用:フィジックス テクノロジー公式サイト
(https://physix-tech.com/index.html)
引用:コムス公式サイト
(https://www.coms-corp.co.jp/)
引用:日本トムソン公式サイト
(https://www.ikont.co.jp/)